空調服は現代における防具である
皆さんこんにちは。本日は表題の通り空調服についての記事になります。2021年8月26日、職場近くの観測所で気温37℃超を記録しました。昭和生まれの自分にとっては、生命活動が停止しそうなレベルの環境と言えます。自分は真夏の暑さ対策として10年ほど前から空調服を導入しています。
空調服の効果
まず、空調服の効果については個人的に効果大と断言します。(体質によっては合わない人もいるかもしれません。)
ただし、効果大と言ってもそれは良い製品を購入できた場合の話です。自分の実体験では夏場の外作業(掃除、バイク・自転車の整備など)の疲労が大きく軽減されました。本格的な工事現場などでの効果はわかりません。
よく聞かれるのが
「その服涼しいの?」
という質問ですね。この手の質問がリアルではかなり多いです。
質問の答えとしては
「実は涼しくはない。」
というのが正直なところです。
自分の感想を文字で表すならば、
「真夏の暑さによる不快感を緩和するのに大きく役立つ服」
となります。
暑さの何が不快なのか?と考えた場合、
1・発汗による衣服の濡れ
2・汗の臭い
3・頭がボーっとして集中力欠落
4・皮膚のかゆみ
など4つばかり思いつきました。
空調服は涼しいとまでは言えませんが、以下の理由から4つの不快感を解消する程度には機能しています。
1・汗で衣服がビチョビチョになることもなく常に乾いている状態を維持可能
2・すぐ乾くので汗による雑菌の繁殖を抑制 臭いの元を生まない
3・汗を吹き飛ばした際の気化熱により体温上昇を抑制 集中力の維持が可能
4・すぐ乾くので汗による雑菌の繁殖を抑制 皮膚の炎症を起こさない
このように自分にとってはメリットが多く、今や手放せないアイテムとはなりましたが、一方で万人にオススメできる物とも言えないのです。
空調服のデメリット
空調服は素晴らしいアイテムですが、人によっては受け入れられないデメリットも多くあります。
1・高価
一式購入で2.5万円ほど費用がかかります。暑さを我慢した方がマシと考える人もいるかもしれません。
2・騒音
小型ファンを常時高速回転させますのでかなりの騒音が発生します。人によっては許容できないレベルの爆音と言えます。
3・重量
服の他に、外気導入用のファン2基+接続ケーブル+大容量バッテリーを装着しますので、空調服はずっしり重みが感じられるほど重いです。非力な方では服の重さが不快要素になりかねません。
4・体質
背中寄りの脇腹付近にファンの風を直撃させ続けるので体調を崩す恐れがあります。
2つのファンで吸気して主に袖口と襟周辺から排気しますので顔面方向に風が流れて行き、眼球の乾燥を招く恐れがあります。ドライアイの人には辛いかもしれません。
自分は発汗による不快感がどのデメリットよりも大きかったので空調服を導入して正解でした。ここ最近の暑さは人間の寿命を削るレベルなので 空調服は現代における防具 と言っても大げさではないでしょう。暑さに参っている方は導入を検討してみてはいかがでしょうか?
ここからはどの空調服を買ったらいいのか?を語っていきます。
空調服はバートル一択
空調服のブランドは個人的にバートル推しです。
これらは空調服用のリチウムイオンバッテリーです。1つ1万円程と非常に高価な物です。
上段の4つが本家空調服用(サンエス)のバッテリーです。4つで4万円相当の資産を捨てて、互換性の無い下段のAIR CRAFT(バートル)に移行しました。理由は使い勝手と機能性に雲泥の差があったためです。
まず操作方法が全然違います。
バートルはボタン1つで全ての操作を行います。
ボタン長押しで電源のオンオフ、ボタン短押しで風量切替(下から2番目の風の強さで始まり4段階切替、2→3→4→1とループします。)
ボタン配置は本体上面で操作性が良いです。服の生地越しに手探りで操作可能。
サンエスはボタン2つで全ての操作を行います。
右矢印ボタン長押し(電源オン最大風量で起動)
右矢印ボタン短押し(風量1段階上げ)
左矢印ボタン短押し(風量1段階下げ)
左矢印ボタン長押し(電源オフ)
ボタン配置は本体側面で操作性が悪いです。服の収納ポケットからバッテリー本体を取り外さないと操作する気にはなりません。風量調節の度にバッテリー取り出しは非常に面倒です。
しかし、最新型ではこの部分に対策が施され、スマホとBT接続しアプリで風量操作やバッテリー残量確認が可能になりました。
正直、ファンの風量調節のためにペアリングしたスマホでアプリ起動とか誰得かと。バートルであれば服越しにバッテリー本体直接操作で2秒とかからない動作ですからね・・・
バートル製はバッテリーの形状も優秀です。空調服用のバッテリーは各社高電圧化が進み、大型化してきました。空調服に収納して利用する性格上、無制限に巨大化はできません。バッテリーの厚みによる収納部の膨らみ部分は服生地の摩耗が進みやすく穴が開いてしまう原因となりますので形状が重要になってきます。
その点バートルのバッテリーは厚みを最小限にし、角ばった部分を極力減らしたデザインを採用、バッテリー自体の重みでポケット内部の生地を傷めないようにバッテリー底部を丸める加工がしてあるなど、作り手の工夫が光ります。
一方でサンエス製のバッテリーは分厚く角が立っているスクエア形状です。防水や耐衝撃性能を重視したようですが、服に収納して使う上では良くない形状であり、実際に何着かポケット部分に穴をあけてしまった経験があります。
空調服の生地
次に冷却性能に直結する服の生地素材について実体験を踏まえて語ります。
■冷却性能
ポリエステル100%>綿35%+ポリエステル65%>綿100%
■着ぶくれ
ポリエステル100%>綿35%+ポリエステル65%=綿100%
■着心地
綿100%>綿35%+ポリエステル65%>ポリエステル100%
バートルのポリエステル100%生地タイプはフニャフニャ生地でかなり膨らむので見た目がやばくなります。ただし冷却性能は良いです。AC1061というモデルを購入しましたが、あまりの膨らみっぷりにほとんど着用していません。
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クロダルマのAIR SENSOR-1 D-GROW アルミニスト ポリエステル100%はあまり膨らまないタイプでした。バートルと違いかなり硬めの生地なので作業などには向いていません。ちなみにバートルのAir CraftシリーズとクロダルマのAIR SENSORシリーズは冷却ファンの取り付け部分寸法がほぼ同一なので、ファンはバートルで、服はクロダルマなどの組み合わせもできたりします。
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おすすめは綿35%+ポリエステル65%のAC7141です。バランス型で無難かと思います。年式違いで2着購入したところ、ロゴやタブなどの細かい部分が変更されていました。見た目の小変更であり、性能は変わっていませんでした。
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進化するバートル
バートルのAir Craftシリーズは今年はバッテリーが12V→13Vにパワーアップしていたり、ファンのブレード枚数が6枚→5枚になっていたり改良が続いているようです。6枚の前は5枚だったんですけどね。再び5枚羽に戻った形です。
自分は10Vを多用するので13V化はあまり恩恵が無いですね。それから以前と比べて一番大きな改良は簡易的なケーブルの脱落防止機構が付いたことです。DCプラグを挿した後、回転させることにより、突起がファンコネクタ付近に引っ掛かる仕組みです。他社では楕円プラグにして抜け防止としているようですが、楕円プラグですと、回転方向の力が加わった時にケーブル本体に負担がかかるので良くなさそうなんですがどうなんでしょうかね・・・ 従来の真円であればプラグが回転して力を逃がしている側面もあるような気がします。
というわけで、空調服は暑い現代に必須の装備であり、買うならバートル製を買いましょうという話でした。
独断と偏見で空調服を熱く語ってしまった・・・
おわり
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