フードデリバリーに適したバイクを非配達員が考察してみよう

皆さんこんにちは。先月に続き、我が拠点のある千葉県が豪雨災害に見舞われております。幸い自宅周辺では特に被害は出ておらず、強いて挙げるとすればトイレの水が流れにくくなっているくらいでしょうか。とは言っても、盆休みとシルバーウィークの体感9割が雨模様と言った感じですので、バイクを趣味とする人間には非常に辛い物となっています。
今回の記事は前回の続きのようなものになります。
まず、前回記事でフーデリ副業稼働においてPCX125での稼働評価を△としたのは、プラットフォーマー側に配達員囲い込みの兆候が見られるため、配達回数をこなして回数ボーナスの類を獲得しないと収益面で厳しいと判断しました。ですから副業を条件とすると、PCXの車両コストをペイできる環境にないですね。
ですから、PCXは専業稼働でモチベの維持に貢献する豪華車両との位置付けです。とは言え、自分の個人的評価としては上位に位置する車両ではあります。後ほど独断のランキングを作ります。
序列作成にあたり、シンプルに本業副業の区別は無くし、自分の価値観でバイクを判断します。他人におすすめする車種ではなく、あくまで自分の中のランキングです。
そして原付2種の新車に限定し、不要な要素を持つ車両も排除していきます。
■配達に必要な条件
・オートマ
・積載性
・低コスト
・耐障害性・復帰性
・整備性
こんなところでしょうか。航続距離や燃費は4ストの新車なら問題視するほどではないので無視。パワーや積載性はフーデリ稼働できそうな程度が確保できれば良しとし、高ければ高いほど良いという判断はしません。
フーデリ用 原付2種 ランキング発表
1位 アドレス125
2位 PCX125
3位 リード125
4位 CygnusX
5位 Dio110
まず、カブ系は全て外しました。かつてスーパーカブは業務用途の王者でしたが、現代の日本の都市部ではスクーターの利便性には届かず、趣味方向にシフトした結果、車両価格が高くなり、業務用途であえて選択する必要性は薄いと判断しました。
チューブレスタイヤ化されたスーパーカブは業務適性があがっていますが、やはりシフトチェンジとチェーン駆動が日々の稼働ではデメリットになります。
5位はDio110と似ても似つかないN-MAXと迷いました。さすがに業務よりホビーに寄りすぎていて、色々と金を食いそうなN-MAXの方を外しましたが、Dio110のシートを開けてからの給油は大きなマイナスポイントです。
4位のCygnusXについて、配達業務にパワーは最低限あれば良いなんて綺麗ごとを並べてはみたものの、結局はある程度の動力性能が欲しくなるのは目に見えているので、それを見越すとこれを買っておけば後悔はしにくいでしょう。ただし走行性能以外の部分で上位3車に届かないのも見えています。
3位のLead125は安牌ですね。無難すぎてつまらないです。少し金額を足せばPCXに手が届くところが最大の弱点です。昔、一番安かった(新車16万)と言う理由でLead100に乗っていた時期もありました。当時とは違い、Lead125の安売りはありません。安ければ買いと言った評価です。
でもこれだと言いがかりのような評価になってしまうので、実際の使い勝手を想定してみると、フロントポケットが解放式ではないところが弱点ですね。雑巾や飲料ボトルを雑に放り込んでおく場所として使えない(使いにくい)のが大きな欠点です。これはホンダ車に多いです。ホンダ車と言えばスイッチ配置もデメリットになります。
1位としたアドレス125の美点は最低地上高160mmです。これはスズキの兄弟車除くと他社では届かない数字です。特にヤマハ系は走りを重視する傾向があり、低重心で最低地上高が低い特徴がみられます。
スズキはインド系の車両ベースで共通して最も高い最低地上高が確保されています。ホンダはスズキとヤマハの中間です。最低地上高は荷物積載して多様な場所を走行するフードデリバリーにおいては見逃せない数値となっています。
クラストップの最低地上高とショートホイールベースにより、歩道の段差を降りなければならない場面などで腹をコスるリスクが低いの大きな利点です。
アドレスの小径タイヤは段差を越えた時の衝撃吸収や安定性では不利になりますが、意外にも段差そのもので底部を破損するリスクは他社製スクーターよりもスペック上は低いのです。衝撃吸収や安定性確保は乗り手の技量で何とかすべし。
そして解放式のフロントポケットが2つあるのも使い勝手が良いです。意外と鍵付き蓋開閉の面倒な車種が多いので、改造や増設が必須となるのですが、最初からその必要が無いのは嬉しいところ。まぁ欲を言えば片方を蓋付きにして中にUSBソケットを設置してもらう方が使い勝手の面では良いのですけれども・・・
次の美点は整備性ですね。アドレス125はリヤホイール着脱時にマフラー外しが不要です。これだけでも他社バイクを蹴散らすほどの超絶メリットであり、特に業務用途では絶大な効果を発揮する項目です。一見、自分でタイヤ交換しないから関係ないなと言う人には刺さらない項目かもしれませんが、整備性を重視した設計思想のあらわれであり、修理や整備が早く確実に終わることは万人にとってメリットがあります。メインシート開けてすぐの一等地に故障診断カプラがあるのが整備性を意識している象徴とも言えます。
さらにキックペダルがついているので、これで助かるケースもあるかと思います。シンプルで頑丈な空冷エンジンと、整備性の良さに加え、キックスタート装備、最低地上高160mmのスペックが、耐障害性、復帰性ともにクラストップなのは言うまでもありません。
アドレス125ベタ褒めしていて、なんでLead125より評価が高いのか疑問に思う人もいるかもしれません。確かにLead125の売りである広大なシート下収納は魅力的ですが、後部に箱を設置するスタイルが定着している現在では、シート下にヘルメットが収納できるメリットは弱くなります。
しかも、シートの上にバッグなどを載せるフードデリバリー運用では、シート下の荷物にアクセスしない環境が理想なので、あれこれ必要なものをシート下に入れておくことは望ましくないです。
頻繁に使わないものを少しだけ入れておく使い方になるので、ヘルメットが入る大きさが必ずしも必要とは言えません。
シート下容量が多い分には困らないだろうとの反論がありそうなので書いておきますが、スクーターのような制約の多いバイクにおいて、シート下収納スペースの確保は何か大きな代償を伴っていると考えられます。
まず真っ先に思い浮かぶのはフロアスペースの圧迫や最低地上高の低下あたりでしょうか。最低地上高はスズキ勢の160mmが高すぎるだけなので、Lead125の140mmであれば通常運転で困ることはまず無いでしょう。
ただし、フラットフロアの前後スペースはAddress125>Lead125でありLeadの方が前方向に窮屈な傾向で前傾気味。底面配置タンクの影響でフロアの高さはLead125>Address125となっており、足をフロアに乗せる動作はLead125の方が高負荷です。
このようにメットインスペースが広いと言うわかりやすい宣伝文句の裏で、犠牲にした要素は地味でありながらも大きいのです。
買う前にわかるホンダの良さと、買ってからわかるスズキの良さの違いが良くあらわれていますよ。
キーレスエントリーも便利な面がある反面、トラブルの面では物理キーに軍配が上がりますし、水冷エンジンも同様。比較的重い車体と最低地上高を見るに、道具として使うにはデリケートさが邪魔をする構図。
とは言え昔の日本のスクーターは最低地上高120mmとかだったので、グローバルモデルが主流となった今では普通程度でスズキには劣ると言うだけです。腹こすったら、修理費高くなりそうなのでそのあたりの安心感をどう捉えるかで価値は変わってきます。
そして、PCXがLeadより上位なのはなぜなのか?これは販売台数に尽きますね。恐らくトップの稼働台数ゆえ、部品の豊富さやトラブル事例、その他あらゆる事象の解決策が出尽くしている安心感は非常に強いです。数の暴力で2位に来ています。
数の暴力で言えばaddress125のベース車両であるインド本国のaccess125も半端ないです。インドスズキの主力であり、125ccクラス単独車種で見ればトップクラスの販売数。あの数の車両を整備することを考えれば、修理のしやすさで工数を削減するのは整備の回転率に大きな影響を与え、重要な性能指標となっていても不思議ではないです。
アドレス125が圧倒的1位となりましたが、これは仕事道具として見た個人的な視点であり、好きなバイクで稼働しろと言うのが本音でもあります。自分も本音で言えばPCX125で稼働したいですしね。とは言え、address125の量産機としての仕上がりや設計思想の美しさを知ったらこちらに心が傾いてしまうのも事実。実用寄りの汎用性の高さはインドのバイクならではなのかもしれない。GixxerSF250も個人的に刺さって買ってしまったくらいなので・・・
おわり
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